現在、共働き世帯が増えており、住宅ローンを検討するにあたって、夫婦の収入を合わせて住宅ローンを組むことを検討する方も多いです。
ペアローンとは、1つの物件について夫婦それぞれが債務者となって住宅ローンを組み、互いに一方の債務の連帯保証人となる借入れ方法です。
この記事では、ペアローンのメリット・デメリットを中心に最近の住宅ローンの傾向を解説します。
ペアローンのメリット
1.借入額を増やせる
1人で住宅ローンを組む場合、年収額の基準、つまり返済比率の条件を満たさず、借入額が足りないという場合があります。
返済比率についてはこちら↓
住宅ローンの審査を通す 返済比率編 – 初心者でもわかる不動産の研究.com (fudousan-kz.com)
一方ペアローンでは、配偶者等が債務者となってさらにローンを組むことができるため、希望する金額まで借入れできる可能性が高まります。
つまり、2つの住宅ローンを合計することで、より高い金額の住宅を購入することが可能となります。
2.住宅ローン控除や団信を2人ともに受けられる
団信、団体信用生命保険についてはこちら↓
住宅の知識 団信、団体信用生命保険 【住宅ローン検討者必見】 – 初心者でもわかる不動産の研究.com (fudousan-kz.com)
ペアローンでは、住宅ローンが二本あることにより、団信をそれぞれ加入できます。
この点については、デメリットともなりうるため、のちほど書きます。
住宅ローン控除とは、無理のない負担で居住ニーズに応じた住宅を確保することを促進するため、住宅ローンを借り入れて住宅の新築・取得又は増改築等をした場合、年末のローン残高の0.7%を所得税(一部、翌年の住民税)から最大13年間控除する制度です。
詳しくはこちら↓
住宅:住宅ローン減税 – 国土交通省 (mlit.go.jp)
ペアローンは住宅ローンの契約が二本になるので、それぞれで住宅ローン控除を受けられます。
ペアローンのデメリット
1.返済の負担が上がる
借り入れ額が増えるので、返済額も増えますよね。
2.諸費用が2人分かかる
とはいえ、2倍になるのは印紙税・保証会社事務手数料・司法書士報酬などで、追加でかかる費用は数万円程度です。
3.贈与税がかかる可能性がある
住宅ローンの負担割合と持ち分割合が異なっていると贈与税がかかることがあるため、出資割合に応じた持ち分設定を行いましょう。
団体信用生命保険のメリットを最大限受けられない?
通常、団信に加入していれば、債務者の死亡など万が一のことがあった場合、残された家族は住宅ローンの返済は免除されます。
しかしながら、ペアローンでは住宅ローンを2本組むかたちになるため、どちらか一方が死亡または高度障害状態になっても、すべての住宅ローンの返済が無くなるわけではありません。
団信で保障されるのは、あくまで一方が組んでいる住宅ローンの部分のみです。
ここで住宅ローンの新たな形として、「ペアローン向け全疾病保障付き連生団体信用生命保険(以下、ペアローン連生団信)」という商品をPayPay銀行が取り扱います。
この「ペアローン連生団信」では、2人のどちらかが死亡した場合や高度障害状態になった場合、2人のローン残高の合計金額を保険金として支払い、ローンを完済することができます。
ちなみに「ペアローン連生団信」は、死亡・高度障害の保障だけでなく、“がんの診断確定でローン残高がゼロになる”がん保障と、がん以外のすべての病気・ケガで働けなくなった時の保障も揃えています。
夫が死亡など万が一のことがあった場合、ペアローンを組んだ妻は片方の住宅ローンを返済しなければならなかったのですが、この「ペアローン連生団信」の登場により、万が一の際に債務が完済されます。
このようなペアローンの団信の新たな流れが主流になるといいですね。
ペアローンのまとめ
夫婦など同居する2人がそれぞれ住宅ローンの債務者となる、ペアローンを組む際には、それぞれに安定した収入が継続してあることが非常に重要です。
うまく活用できれば借入金額を増やすことができ、高額な住宅を取得することなどが可能になりますが、返済のリスクを十分に想定しておく必要があります。
また、離婚などあった場合、ローンが残るうえ、生活のスタイルが変わり返済が厳しくなる可能性も考えられます。
ペアローンは、中長期的な視点をもって検討する必要があります。
住宅ローンは金融機関によって諸条件が異なりますので、比較、分析する必要があります。
住宅ローンの一括比較ができる、モゲチェックというサービスはおすすめです。
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モゲチェック【住宅ローンの一括比較】は実際どうなのか? 口コミ・評判は? – 初心者でもわかる不動産の研究.com (fudousan-kz.com)
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